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エマと伯爵 全2巻 [コミック(ロマンス・ミッシイ)]


エマと伯爵 1 (エメラルドコミックス ハーレクインシリーズ)
原ちえこ/ポーラ・マーシャル

エマ・ローレンスは、8年前は裕福な家のレディだった。本当の名前はエミリア・リンカーン。8年前に全てを失った時に生まれ変わる為に名前も変えたのだ。家庭教師を生業としていた彼女の新しい仕事先、それは決して忘れることの出来ない人の家、ドミニク・ヘイスティングズの…チャード伯爵の一人娘の家庭教師だった。
10年前のエミリアは、肥っていて喋り方も口篭もるような内気な娘だった。そんな彼女に近づいて来たのが伯爵を継ぐ前のドミニクだった。彼はお金持ちの妻を選ばなければならない立場にいて、エミリアに狙いをつけていたのだ。なにも知らない純情な娘だったエミリアはハンサムなドミニクに夢中になり結婚を受けるつもりだった。ところが、ふとしたことで彼の胸のうちをきいてしまう。
「わたしを後継ぎに決めさえしなかったら…なにもあんな醜女と結婚する必要などなかったのに」
ショックを受けたエミリアは、ドミニクからの正式なプロポーズをキッパリと断わってしまう。やがてドミニクが大富豪の妻を得たと言う話はエミリアの耳にも入った。その後に突然の不幸で父を亡くし、負債のとりたてが家におしかけ、秘書が逃げだして彼女は全てを失ってしまった。
もうあの頃の私ではないわ。痩せて名前も変えて仕事を持つ私をエミリアと誰も気がつかない。例え、相手がチャード伯爵でも…。

「エマと伯爵」はとても好きなお話です。どこか小公女セーラみたいな感じがするからかな。不幸なめにあいながらも、美しい心を汚されることなく、しっかりと生きてきた彼女の姿に感動させられます。
少女は外見で恋をするという過去の自分と、今は内面に惹かれてやまないという現在の自分をちゃんと冷静にみつめて、チャード伯爵を愛している自分を受け入れているところ。本当にしっかりとした女性ですよね。
一人娘のフェリシアが可愛いだけでなく賢くて、最初からエマがママになってくれたらとおもっていたのかもと思います。伯爵という身分を継いだばかりにやけになって心を売り渡してしまった過去の自分を恥じているドミニクにとって、現在も変らないエマは天使にみえたでしょうね。
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