誘惑者

誘惑者 (エメラルドコミックス ハーレクインシリーズ)
原ちえこ/ジェシカ・スティール

カスリンは有能な社長秘書で、その社長の甥レックスと密かに結婚を誓いあっていた。カスリンの提案で会社の50周年記念行事がすむまで二人の関係は会社の人には秘密にしようということだったのだが、アメリカ支社にいるレックスの兄ネイトにはその報告がなされていた。レックスは大切な兄を喜ばせたいとゆいつカスリンから了承をえていたのだ。
しかし、しあわせの中にいたカスリンは連絡なしに訪れたレックスの家のベッドで彼と女性が一緒にいるのを目撃してしまう。彼は遊び人だということをつきつけられて、冷静に婚約指輪を抜き取り彼に返してしまう。姉に婚約破棄を告げながら、姉の夫もそして自分たちの父も女性にだらしがなかった記憶を思い出してしまう。レックスは違うタイプの人だと思っていたのに。ところが次の日、そのレックスが酔って車を走らせて事故を起こしたことを知ってカスりンは驚く。でも、もう婚約者ではない自分は彼にあうと全てを許してしまう。そうこうしている家に、男性が怒鳴り込んできた。彼はレックスの兄ネイトだった。彼はレックスの怪我はカスリンのせいだとののしった。しかも、彼は今の社長の後継者に決まったのだ。

貞淑な女性が罪だとは全く思いません。カスリンが結婚までは体を許さなかったからというのは、女遊びをしていいという理由になるのでしょうか。それは裏切りとしか私には思えません。ネイトも溺愛する弟のために、女性を見る目を曇らせてしまったのが酷い話です。ボスと秘書ものになるのですが、オフィスラブは大変ですね…。
正社員ではたらいていたとき、同期たちが苦労して隠しまわってたのを思い出します。
「どうしてわからなくてはなりませんの？」
このセリフが、すごく好きです。男のエゴや見栄に屈しない自立した女性の強く悲しい言葉です。

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