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地中海をわたる風 [コミック(ハーレクイン)]

地中海をわたる風 ニローリ・ルールズ (ハーレクインコミックス)
地中海をわたる風 (HQ comics シ 4-1)
JET/ナターシャ・オークリー

イザベラは地中海の島国、ニローリ王国の王女。彼女の愛するニローリでは今、世界トップレベルのリゾート開発プロジェクトがもちあがっていた。実現すれば国は豊かになる。イザベラはどうしてもその交渉をまとめたかったが、プロジェクトの責任者ドメニクは、美しいだけのお姫様の話につきあうつもりはなかった。あきらめない彼女に彼はある提案をもちかけた。「1週間だけ、僕の故郷の島で過ごしてほしい」と。正統なる王族ロマンス<ニローリ・ルールズ>第4話。

ニローリのシリーズは作画される漫画家さんに興味がひかれなかったので読まなかったのですが、津谷さんの二作がとても好みだったので購入。その時の感想のコメントにこの作品がとてもよかったと書いていただいていたので読むことにしました。
心から笑えない王女が微笑みのプリンセスと呼ばれる違和感。王族って本当にままならない自分の運命を受け入れるしかない…と思って育ってきているのに本来なら気軽に結婚相手を選べる立場だったろうイザベラにまで継承者のお鉢が回ってきてしまい、いつも笑顔を強要されていた幼少時代は永遠に続くのかと言うのを壊してくれたのがドメニク。お兄さん方も相次いで愛に走ったんだから彼女をつなぎとめておく事はもう無理ですよね。(血筋だろとつっんでしまった)それにしても、ラストの王女の心からの微笑みはよかったですねえ。切なさ一杯のストーリーもとてもよかったです。
JETさんの本は絵が苦手であまり手にしないのですが、この本は読んでよかったと思いました。男性のごつさはともかく、女性も結構筋肉質に見えますよね。もうちょい華奢に描いてくれたらツボなのにと思ってしまうのです…。
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ヨッシー

早速読んでいただいてありがとうございます。
私はロイヤル物をあまり読んでいないせいもあるんですが、この作品のヒロインは最初から「自分は王族」であることを受け入れている珍しい作風だなと思いました。
王女が主人公だとどうしても「王族としてでなく普通の女として~」とかになってしまいがちですからね。
楽しくなくても笑わなきゃいけない。パパラッチに追いかけられプライバシーがない。父親から顔がきれいなだけでいいと言われても、その中でも精一杯生きていかなければならないと言うヒロインは凛として強いと同時にとても美しいと感じました。
そんな彼女がヒーローから拒絶されて笑えなくなったときの「寂しい微笑み」は衝撃的で、思わずブルッと震えちゃいました。
あれを見て飛び出さない男は男じゃない!ラストのヒーローも今までにない「JETヒーロー」でカッコよかったと思います。
あらすじからはいつもの?傲慢ヒーローを想像していたんですが、過去を引きずる孤独な男で、JET先生の画風にとてもマッチしていたと思います。
安都士さんがおっしゃるとおり、濃い画風でヒーローだけでなくヒロインもゴツく?感じてしまうJET先生ですが、今作のヒロインは表紙から中身まで、とにかく「美しい」の一言に尽きます。
名探偵作品など耽美な印象も受けるJET先生の新たな一面を見れたような気がした作品でした。
二人を見守るヒーロー妹もいい味出してました。
2作目の津谷先生のヒーロー=王子は、王族として育っていない為、品はあるもののロイヤル物っぽく感じられませんでしたが、それはそれで津谷先生らしくて良い出来上がりでした。
最終作の橋本先生のヒーロー=王子は、最初から傲慢さをムンムンにかもし出していて(しかもシークですよ!)、私はそこがイマイチのめり込めなかったんですが、橋本先生の力強い画風が王族のオーラというかカリスマ性みたいなものが感じられて、橋本先生の絵だけを楽しんだ感じになってしまいました(ヒロインも頑としててカッコは良かったですが)
※あくまでも私の個人的な感想です。
ロイヤル物って、画風に品やゴージャスさやオーラが感じられないといけないと同時に、ストーリーとしても読者に何かを感じさせられないとダメだから難しいですよね。
by ヨッシー (2010-05-23 19:23) 

安都士

>ヨッシーさん
熱い思いをありがとうございます!
私がいままで読んだロイヤルものってヒロインが庶民というものの方が多いので(実はプリンセスだったとか言うパターンも含めて)、この作品のような骨の髄まで王族な王女って話は珍しかったです。
ヒーローも骨太でかっこよかったし、王女の品が光りましたよね。正統派ロマンスという感じで読み応えありました。

ロイヤルものって本当にコミック化難しいですよね。
よく目にする感想に書いてあるのがヨッシーさんも書かれている画風に品やゴージャスさが必要って言う意見。
あと、原作から拾うエピソードとか作画される漫画家さんが足されるオリジナル部分などによっても質が左右されますよね。

本当によく目にするのが、「王族のはずが髪型がアゲ嬢みたい」「シルクというよりはナイロンみたいなワンピース」「ドレスコード知らないようなデザイン」と結構読み手は厳しい意見を言っていてビックリです。確かに王族がその髪型はないでしょうみたいなのが以前私が読んだ作品にもありました…(汗)
その方は、それ依頼ロイヤルものは描かれていません…。

ニローリのシリーズは原作のほうで読めたら読もうかしらと思います。
by 安都士 (2010-05-24 21:13) 

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