セラフィーナ 全2巻

セラフィーナ 1 (エメラルドコミックス ハーレクインシリーズ)
セラフィーナ 2 (エメラルドコミックス ハーレクインシリーズ)
原ちえこ/シルヴィア・アンドルー

セラフィーナはロンドンにいく馬車をまっていた。
社交界にデビューして夫を見つけて結婚をするためだ。その為にはしとやかな女性を演じないといけないらしい。学者である世間ズレした父に学問を教わったセラフィーナは、女性としての楽しみには全く興味がわかなかった。それでも私はフェブラル家の長女。裕福ではない家を助ける為にも理想の相手を見つけるのよ。そんな彼女は初めての夜会で素敵な人とであう。でも、彼女にはその紳士に見覚えがあった。実家近くで泥まみれの姿を見せてしまったチャールズ・デイカー・オールドワース男爵だったのだ。それに彼は結婚相手とする女性に多数の条件をつけている傲慢な人物。セラフィーナは彼の前でしとやかな女性を演じきった。ところが、セラフィーナに交際を申し込みに来た彼にお転婆な姿を目撃されて、とっさに自分はセラフィーナの妹サリーであると嘘をついてしまった。

セラフィーナのお話がこんなに面白いとおもいませんでした。シルヴィア・アンドルーさんの作品はこののちに出会うステープウッドスキャンダルのシリーズで更に惚れ込んでしまいます。原さんの少し懐かしい雰囲気の漫画がうまく時代を出せている。 しかし、いくらお転婆娘とは言え、あばずれた娘の演技はどこでおぼえたと言えるのか…素晴らしい。普通できないでしょう。 とっさにいやしない架空の姉妹をでっち上げる展開は、王道。男も簡単にだまされているのが素晴らしい。セラフィーナがついた嘘が結果的に男爵の命まで救い、自分の恋心をも追いつめることになってしまうのは不幸ですね～。でも、これはハーレクイン。ハッピーエンドは約束されています。
ドラマティックな展開で全２巻を買ってよかったと思える作品です。

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