弟の花嫁 [コミック(ロマンス・ミッシイ)]
弟の花嫁 (エメラルドコミックス Harlequin Comics Collect)
伊藤悶/シャーロット・ラム
法律事務所で働くレオニーは、恋人のマルコムとの結婚を楽しみにウエディングドレスの仮縫いをしていた。英国名家ケント家の次男という肩書きを捨ててもレオニーを選んでくれた彼。その日、親友のアンジェラが帰った後にマルコムの兄ガイルが彼女のもとを尋ねてきた。出張先の交通事故でマルコムが亡くなったという残酷な知らせを持って。
そして彼は全ての元凶はレオニーにあると罵倒したのだった。
マルコムを失って数週間後、偶然イタリアでガイルと再会したレオニーは、彼の前で倒れてしまい病院で妊娠を告げられる。マルコムの忘れ形見を巡って法的な後見人としてガイルはレオニーにある提案をした。「僕ときみが結婚することだ」様々な条件を諭されてレオニーはしぶしぶ承諾するが、ガイルに「心も身体も許さないわ」と叩きつけるのだった。
伊藤さんの作画第1作目になるのですけど、他の作品を先に読んでいて、まさかこんな話とは思っていませんでした。コミカルなやりとりが楽しい作品が多いですからねえ…ちょっと泣きそうになりました。
伊藤さんのいい所はキャラクターのしぐさでそのときの感情を表現される所です。私はそれにもうメロメロで、伊藤さんのかかれた作品と言うだけで最近は購入するようになってしまっています(笑)
レオニーが、最初は憎んでいた恋人の兄が自分とマルコムとの子供を本当に愛してくれるのを見て自分も彼に愛して欲しくなるあたりの表情。本当にいいです。
上流階級の長男と次男の扱いの違い、それによって生まれていた個々の思いと傷。ガイルを知るたびに彼に愛されたい気持ちが深まっていくところ、本当にせつないです。
<弟の花嫁>伊藤悶さんは原作を遥かに超えました!!Renta!コミックで何度も何度も読み返し時に涙したことも。あまりにお気に入り過ぎて原作本(モチロン日本語版)をお取り寄せ。エッ?何かの間違いでしょ??と言う位面白くない。ゲイルにどんどん惹かれていく様、絵からじんじん伝わって、すっかり自分がレオニーになっちゃった(#^.^#)伊藤悶さんはストーリー作家としてもやってけますネ!
by らぶりん (2010-06-22 22:45)
>らぶりんさん
コメントありがとうございます!
原作が重いという話を聞いていたので、読んでいないのですがそうなんですか…。コミックのほうも悲しい設定だっただけに、伊藤さんのコミックの既刊作品で一番最後に買った本だったりします。
おっしゃるとおり、レオニーの気持ちがどんどん傾いて行く様子は見ていて切なくなりました。愛さないと決めたのに、どうしても心は止められない…。伊藤さんは絵柄を色々いう人がいますが、私はキャラクターの表情で心理描写の出きる方だと思っています。二人の惹かれあいながらも拒絶する態度の演技をしている目は強く悲しく描かれていて、読み手にそれを伝えてくれてますよね。
by 安都士 (2010-06-23 20:54)