戯れも恋のうち

戯れも恋のうち (エメラルドコミックス ハーレクインシリーズ)
牧あけみ/ロバータ・レイ

9年前の初恋の相手ピエール。今も昔も彼はとても素敵で変らない。プレイボーイの名をほしいままにしている素敵な人。そんな彼にこっぴどく振られていた13歳のアマンダは、9年の歳月で美しく変身を遂げていた。彼女のすむ館と爵位はピエールが継ぐので、双方の両親はピエールとアマンダの結婚を望んだのだ。今でもあのころの恋心を引きずっているアマンダは、訪ねてきたピエールと親友リュシアンの会話を立ち聞きし、酷い侮辱の言葉を聞いてしまう。し返しとばかりに手はじめに、みにくかった昔の自分を演じて彼に姿を見せつけた。そして、様子を見に行く時にメイドの服を借りて近づきばったりはちあわせしてしまった。アマンダは、自分をメイドのマンディと偽り、ピエールを侮辱する言葉を言う。所が、この出会いはとんでもない作戦をピエールに思いつかせてしまう。美人のマンディ（アマンダ）に彼は偽りの婚約者を演じてほしいと頼んだのだ。

体が目当てじゃないの？と言うアマンダに「僕に本気になるなよ」とか「僕が魅力的だから」とか、どんだけ自信たっぷりなの？と言いたくなるプレイボーイピエール。いやあ…さすがです。
牧さんの描かれるヒーローはほんとにそれっぽく見えるので、その傲慢さが嘘っぽくないので非常に読んでてひきこまれます。
お互いがどこから本気になってしまったのかわからないまま、そして、アマンダは仕掛けた嘘を告白するタイミングも失ってしまってどんどんと気弱になってしまう。このふたり、実はそうとう似たものです。（笑）
引っ掻き回された親友のリュシアンが、結果キューピッドにもなるというところは、本当にいいともだちだなあと、彼のスピンオフを願ってしまいます。
それから…このお話もヘリコプターから薔薇をばらまくと言う素晴らしい展開をやってくれたハーレクイン。おそるべし。棘はとっとけよ（爆）あぶないから。

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