君は僕を愛してる

君は僕を愛してる (HQ comics イ 3-3)
いしかわまみ/ローリー・フォレスト

有名建築家として知られるギャヴィンは、顧客として出会ったセーラに運命を感じた。だが彼女には婚約者がいる。ギャヴィンが設計した家で、彼女はほかの男と幸せに暮らすのだ。
打ちのめされる彼に、ある日運命の女神が微笑んだ。セーラが婚約者と別れたという。絶好のチャンス。ところが彼女は経済的な事情で家を手放すと言い出した。ならば解決策はこうだ。僕がルームメイトになり家賃を払う。ともに暮らして僕に目を向けさせる。それから彼女に僕の愛を告げるのだ!

ＴＬ？…やっぱり少女マンガ…という印象がなぜか。絵柄と描写方法のせいなのかな。セーラが幼すぎる印象があるんですよね。婚約者がいて結婚しようとしていた女性という風に思えないほどぼんやりしてるし。だから、ギャヴィンが彼女を保護意識下で恋してしまったのだろうなという部分には納得できるんですけど。ギャヴィンは誠実に彼女を待ちましたよね。泣けるほどに。大した努力です。セーラが誰かに愛してほしいという気持ちだけで誰かを求めていて、その理由が両親の彼女の育て方が由来していたという話を読んで、結局彼女はひねくれていたのかなあという感じに思いました。親にいらない子と思い込まされたという受け止め方もあるけど、きっとそうなのよという頑固な彼女の性格もわざわってしまったんだろうなと感じました。そうではなく愛されることに貪欲でもいいという考え方がギャヴィンによって生まれたのかなあというところは彼が報われたなと思ったところでした。
この作品で要所要所でアクセントになっているのがペットたち。中でも猫のサタンは可愛いしにくい演出ですよね。これはたぶんいしかわさんの味付けじゃないのかなあと思っています。
ラストはちょっと個人的に盛り上がりがもう少しほしかったけど、面白かったなと思えました。
今回の表紙…これがたぶん少女マンガ！って感じを受けるせいなのかもしれない。セーラがかわいすぎる（幼く見える）私いしかわさんの絵の優しい雰囲気が好きなんで、この色合いやキャラクターでもＯＫなんですがハーレクイン作品とするとちょっと堅いかなとおもっちゃうんですよね。ここまでコメディ部分が入っているとはあまり思えない。中が垣間見えるような表紙の方がよかったかなあ…とか思ってしまいました。
ぽやーんとしたセーラの性格の女の子はいしかわさんの絵柄でよかったなあと思いました。
あと、ペットたちへの愛を感じました。（笑）サタンに愛を注いていたというだけあって中で一番可愛かった！

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