南十字星に抱かれて

南十字星に抱かれて (HQ comics ツ 1-5)
津谷さとみ/バーバラ・ハネイ

映画会社で働くグレースは、新社長のミッチに反感を抱いていた。お金にものを言わせて会社を乗っ取るなんて!　だから彼とふたりでロケ地を探しに行くときも、決して気を許したりしないと決めていた。だが大自然を探索するうちに、グレースは彼の意外な一面に触れる。
一見傲慢そうだけど、本当はやさしい人なのかしら?　そう思った矢先、思わぬ事故で車が燃えてしまった!　周囲は荒野に囲まれ、夜空が広がる今、互いの力をあわせるしかなくなり…!?

津谷さんの作品は表紙買い。という感じで手に入れてきました。出会ったときは違う人狙いだったグレース。朴念仁の彼に火をつけようとして下着姿でお出迎えしたところ、彼以外の人にも見られてしまうという失策。しかもその相手は新しい会社の社長。出会いからして最悪だった二人。軽い女と思われてしまったのが悔しいグレースはできる女を必死に構築していく。
うん…やり慣れないことはやってはいけないという戒めがしょっぱなに（笑）ミッチも不思議な魅力の彼女にどんどん惹かれていくことに。お金に群がり嬌声をあげることしかしない女性ばかりを見てきたミッチは、極限に陥った時に泣きわめかなかった冷静で知的な彼女に心から惹かれたのでしょう。キャンディの意地悪な発言で単なる吊り橋恋愛ではなかったのかと不安になるグレースの気持ちも解りますしね…。最初強気に見えたヒーローが女性に対して内心ドキドキとかそういう部分があって可愛いと思わせるなど…。こういうのってツボですわ～
ラストのグレースの柔軟さ、自分にもほしいですわ。
津谷さんの柔らかい絵柄大好きです。ヒーローとヒロインの見詰め合うシーンとかすごくうっとりしてしまいます。絵のせいもあってしっとりヒロインの方が似合うと思っていましたが、気の強い今回のヒロインも素敵でした。傲慢ヒーローが似合わない絵柄ですが、あのソフトな笑顔がヒロインに対してすごい暴言を吐くシーンというのも…見てみた…いやあまりヒロインが可哀想なのは遠慮するかな…でも怖いもの見たさ（笑）。

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