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葡萄色の追憶 [コミック(ハーレクイン)]

葡萄色の追憶 (HQ comics ア 2-10)
葡萄色の追憶 (HQ comics ア 2-10)
藍まりと/キャロライン・アンダーソン

英国の小さな村でティールームを営むアニーは、今でも昔の恋人エチエンヌが忘れられない。9年前、フランスのワイナリーで出会い恋に落ちたが、彼は暴力沙汰にまきこまれて亡くなったのだ。
そんなアニーに、近頃アプローチを仕掛けてくる男性が現れた。これまで姿を見たことのなかった家主のマイケル・ハーディングだ。彼は世界的に有名な作家で、静かなこの村に執筆のためやって来たのだが、まったく似ていないはずの彼の姿が、なぜか亡き恋人と重なって見え…?

きれいな思い出のロマンスを胸にひっそりと生きてきたヒロインが再び恋をして幸せになるお話…だと思っていたら、裏に設定された内容がとんでもなくハードでどうしようかと思いました(笑)このお話は失った9年間を取り戻すヒーローとヒロインの物語なのですよね。初めて愛を交わした人は突然亡くなり息子が残された。そして親友の元に身を寄せていてその親友とも死別し生活のためにその夫と結婚をして家族を作ったアニー。その夫とさらに死別してもう悲しい思いをしたくないと思ってしまったのはとてもよくわかります。私ももし死別したらもう結婚という形は望まないだろうなあと思うほうです。かたやヒーローのマイケル)(エチエンヌ)は死んだのではなく蘇生してよみがえり、ずっとアニーたち母子を陰で見守り続けていた。名乗れない理由とか、ほんとうに世の中にはそういう職業の人もいるのねとおもうばかりです。アニーが親友のルースの声にすら耳を傾けなくなっても当然でしょう。でも、彼女の過去話などそういった人のおかげで平凡は保たれるという話。彼女の中ではマイケルを受け入れる小さな種になったと思います。
藍さんは選ばれる作品がほんとうに作風とマッチしているなあと思います。きれいな思い出、ハードな裏設定、そしてかわいい子供、猫。すべてが作風にマッチしていてこの作品を藍さんの絵で見られてよかったなと思いました。あとがきは毎回いろいろ楽しませていただいています。あえて原作からカットした部分を発表するなど原作への興味を引き立ててくれます。
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