花嫁の誓い

花嫁の誓い (HQ comics ハ 8-1)
ハザマ紅実/ベティ・ニールズ

オランダ貴族で、医師としても有能なラディンクに求婚された看護師カロライン。旅行中にケガをした彼女を彼が助けたのがふたりのなれそめだった。だが、プロポーズの言葉はひどくそっけなかった。「愛など強要しない。契約だと思ってほしい」と。
じつは、彼は以前の結婚で深く傷つき、人との会話や笑顔すらも拒んでいた。冷たく閉ざされた彼の心になんとか愛を取り戻したいと、カロラインは努力するが、彼が求めているのはあくまでも「名目だけの妻」で…。

ベティ・ニールズさんの原作は本当に昔少女漫画が好きだった人の好きになった根幹が描かれているようなお話が多い気がします。別にホットなラブシーンがわんさかなくても、心の絆というかそういうものがあっての愛を感じるお話が多いと思うので大好きです。
今回のお話も例にもれずヒーローがドクターです。ヒロインのカロラインは看護婦。…白衣の天使といわれるのに２８歳にもなるのに彼の一人もいない。オランダの旅行中に事故を起こし助けてくれたのがドクターのラディンクだった。彼の自宅兼診療所で彼の生活に触れていく中、彼女は彼が心に傷を持っていて人生を楽しめなくなっているときがついてしまう。彼を心の底から笑わせてあげたい衝動に駆られるカロは彼に惹かれていく気持ちをおさえられなくなる。
前妻とのくだりも決して彼女が悪い人だったようなそぶりが見られないところが彼の性格にも問題があったというところをついていて、自分という人間の感情を持て余してるという感じのラディンク。私にしてあげたいと思ったことをしてというカロの意図が読めないと…。心の傷は相当深かったんですね。相手をすべて受け入れることが彼の愛し方だっただけなんですね。でも女性はそれではだめなのですよ（笑）それはあるいみ主従関係とかわりませんからね…そんなもん夫婦の愛とは一般的には思えないと私も思います。お互いが与える喜びを持つのが必要なんですよねえ…とか思ってしまいました。
ハザマさんのコミックス初読みです。以前の表紙の絵が幼く見えていて敬遠していました（ごめんなさい）この本も自分ではちょっと敬遠してしまっていましたがお友達から譲ってもらい初めて自分の認識が甘かったと思いました。いい雰囲気でとてもこの作品を読んでよかったと思えました。裏表紙のイラストもかわいいです。

タグ：ハザマ紅実 ベティ・ニールズ

コメント 2

優しいヒーローがイメージのベティ・ニールズが契約結婚って意外だ～と思ってたら、コアなハレ友さんから「いっぱいあるよ～」と言われて、自分のに意識の甘さを知り購入したんですが……
「やって欲しいことが分からないからイチイチ聞く」とゆーヘタレぶりに、元妻でなくても幻滅するわ～
それと、ハザマ先生のヒロインは行動とか慌てぶりとかがちょっとまだ幼いかなと感じてるので、二人のバランスがイマイチ取れていないように思えて、私はちょっとロマンスに浸れませんでした（苦笑）
ハザマ先生は白いＴシャツとジーンズが似合うヒーローがハマってると思うので、この作品のような理系のヒーローはどうだろうと思いましたが、メガネもハマってますね♪
ヒロインの幼さをカバーするためにも、ヒーローは大人な対応ができるキャラ設定にした方がバランスが取れて良いかと思います。
by ヨッシー (2012-04-30 10:50) 

＞ヨッシーさん
ベティさんの原作お医者さん以外もいるんですよね。連休前にベティさん４冊買ってきたんですがそれがそうでした。まだ読んでいないんですが、楽しみです。

リアルに「君の言うとおりになんでもするし、君に何でも合わせたいから」といった人を知っているので（笑）解らない人っているんだなあと思いました。決して人柄が悪いわけではないんですが、自分で何でも決めたりやったりできる人にとっては全部合わせられるのってうっとおしいだけなんですよね。理解しあえない性格という部分ではラディンクと奥さんは気の毒でした。

ハザマさんの絵柄思ったより私は好きでした。作品によるのかもしれないけど、表紙の色遣いがちょっと可愛らしすぎるのかもしれないなあと思いました。落ち着く色合いならば印象が全く変わるかも。
by 安都士 (2012-04-30 14:35)