女相続人ケイシー

女相続人ケイシー (HQ comics ナ 1-4)
中山沙良/シャロン・サラ

「最初に名乗りあげた男性と結婚するわ」
そう言い放ったケイシーは一刻の猶予もなかった。祖父の遺言どおり48時間以内に結婚しなければ、支えてきた会社と遺産がすべて義理の兄姉に渡ってしまうからだ。しかも祖父の狙いは一家の顧問弁護士であり名門出身のラッシュと結婚すること。あんな狡猾な男と結婚するなら見知らぬ他人と結婚したほうがマシよ!　
そして現れたのは冷たい目をしたハンサムな男ライダー。お互いを知らない奇妙な結婚生活が始まる!?

祖父の遺言を守らないと遺産が浪費家の義理の兄姉にわたってしまい、会社は倒産してしまうと考えたケイシーは、酒場で初めてであった男性と結婚をするということを実行した。ところがその彼は思った以上に情が深く、品がよい男性だった。ライダーと接するたびに彼のことが知りたくなるケイシーだったが、その心を封じて孤独な自分を守ろうとする。しかし、彼は彼女の孤独を否定し、自分は夫だからケイシーを守ると言ってくれた。弱り目にやってくる優しい男性は毒であっても女性はメロメロになるでしょう。
ケイシーはライダーのことを信じないようにしていたけれど、どんどん惹かれて行った。周りにあまりいい男がいなかったから、ちゃんと見る目があったのですね。(笑)
おじいさんはどうして顧問弁護士というだけでラッシュと結婚などと決めてしまったのでしょうか。生きていたらそれこそ、強引に結婚をさせていたということなんでしょうか…。腹黒く彼女を金としか見ていないプライドだけの男。せっかくの生まれついての血筋がほんとにもったいない。ペーパーナイフの件は気持ち悪すぎて…。ライダーの心の傷を乗り越えるためにケイシーとの出会いが用意されていたとしたら…。コミック化された中山さんのあとがきにもあったように、この作品の真の主人公はライダーなのかもしれないですね。
中山さんの絵柄はとても好きな私ですが、コミック化される作品に難あり（えーと、私にとってという意味です）設定や、ヒロインの性格が嫌いな話だったりして読むのですがどうにも・・・。でも、今回のお話はとても好きで、中山さんの絵にとてもあっていたと思いました。

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