オアシスの魔法

オアシスの魔法 (ハーレクインコミックス)
たつみ龍子/バーバラ・マクマーン

ロンドンの人気レストラン＜ベラ・ルチア＞は中東進出を決めている。出店計画を進める義兄を助けるため、メリッサは中東の王国ク・アリムへ飛んだ。空港で出迎えたのは、エキゾチックな容貌のシーク、スリム・アル・タニ。メリッサはたちまち彼に魅了されたが、彼は一国の指導者。異国の仕事相手なんかに振りむいてくれるはずがない。けれど彼に、後見人となっている従妹の子供たちの面倒をみるため、ク・アリムにしばらく滞在してほしいと頼まれて？

シークものよね？絵柄のせいか、あまりいつものシークものという堅苦しさを感じずによめました。お友達から譲ってもらった本だったので読んだのですが、シークものは基本的に苦手分野。だけど、シーク・スリムは従来の読んできたシークよりもずっと柔軟な考え方のような気がしました。気の強いイギリス人のメリッサはシークという存在に対してあまり畏怖の念を持ってない感じですよね。両親を亡くした子供に自分を重ねる部分があったのか、メリッサはスリムに愛ある家族の形を教えてあげたのですね。
まあ、そう思うのですが…以前も思ったことですけど、この「愛ある家族の形」っていうイギリス人の思う家族の形をシークに当てはめるのがもともと無理なようなきもしないでもありません。宗教も風土も違うそれぞれの国で出来上がった形だし、お互いの生活へのあこがれはあるだろうけど、習慣などから生活は出来上がるものだし…どちらが正しいというのってお互いが言えない気がするのですよね。
ですが、愛、愛、愛。愛が語られなければハーレクインではないというのでしょうね。
与太話をしてしまいましたが、今回のシークは自分の求めているものは何かという部分を結婚に持って来たからこそメリッサを求めたんでしょうねえ。シークなんですけど、普通にロイヤルでもいい設定のようなきがしました。
たつみさんの初ハーレだそうです。絵柄は可愛い系なので、子供とかたくさん出てくるこの作品はとてもあっていたとおもいます。可愛い系ということをさらに言うと、ヒーローもヒロインも少女漫画のように見えます。泳ぐシーンは特にそう思っちゃいました。セクシーなシーンも少なめなので、とても絵柄にあっていましたよね。たつみさんの既刊の作品があるのなら、また読んでみたいです。

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