クリスマスに見た夢は…

クリスマスに見た夢は…―Christmas (HQ comics―Seasonal Romance (イ1-01))
伊藤悶/ペニー・ジョーダン

リサは恋人ヘンリーから実家のクリスマスパーティーに招待されて浮かれていた。ちゃんとした服装できて欲しいと言われた彼女は、リサイクルショップで素敵なドレスと出会い、それらをまとめて購入した。高級なドレスが1/4の価格で買えて、ヘンリーから約束のキャンセルが入っても上機嫌だった。そこへ1人の男性が尋ねてきた。先ほどのリサイクルショップで帰りがけにあった男性だった。彼オリヴァーは、彼女がショップで買った衣装全てを買い戻したいと言ってきたのだ。しかも失礼な言葉で侮辱された。リサは思わず彼の頬を打っていた。正気に戻ったオリヴァーは、一応の謝罪をのべ、しかし、「君のしうちは忘れない」と捨て台詞を残して去っていった。
一抹の不安は残り、その不安は的中する。彼とリサはヘンリーの家のクリスマスパーティーで再会し、「結婚相手ならもっと慎重に選んだほうがいい」と招待客達の前で言われてしまったのだ。居場所をなくしたリサはオリヴァーに服を投げつけ、帰途に付くが車がガス欠をおこしてしまう。冷えきったリサを助けたのは、なんとオリヴァーだった。

…このはなし、ペニー・ジョーダン作にしては、あまり酷くありません。（どういうこと？！:笑）というか、いままで読んだ作品があまりに女性がひどい目にあってるはなしばかりだったので、リサのが普通に…いや普通でもないけど、ましに見えたのかもです。
伊藤さんの作画のせいもあるかな…。酷い展開も、理由があってお互いを傷つけているのが凄く解るので、凄くせつなかったです。クリスマスの朝、リサの部屋に置かれたプレゼントのあたたかさや、ツリーの美しさやオリヴァーの優しさ、読みながら大変羨ましく感じてしまった（笑）子供時代おたがい寂しかっただろう同じ感覚で結ばれた二人。
ラスト、クリスマスツリーの妖精が出てきた辺りから、えらく泣きそうになってしまいました。心の交流が穏やかで繊細で…やっぱり凄く羨ましかった。（笑）

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