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聖戦記エルナサーガ 新装版 [コミック(ガンガン・GF)]

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新装版 聖戦記エルナサーガ 1icon
堤抄子

新装版が出て一気買いしてしまいました。
堤抄子氏の作り上げた、「エルナサーガ」という世界は、実に面白いお話でした。しっかりとした世界観は、どこかの国であった本当の伝説のようです。剣と魔法のヒロイックファンタジー。主役はエルナと言う世界の平和を望む闇の姫。魔力が剣にまさる世界に、全ての魔法を受けつけないと言う特性を持って生まれたエルナ。彼女の見据える未来は、国と国とが自国の利益を考えて侵略しあう世界でなく、全ての人々が命を失うことなく暮らせる平和な世界。
最初、エルナを殺す目的で彼女をさらったシャールヴィ。
アンザスの第9王子で敵国の姫であるエルナと触れ合うことにより、彼女の世界を作り上げる手助けをすることを命をかけても望むようになる。彼女をもうこれ以上、泣かせないために。
これですよっ。この部分に注目。
わたしは昔から女性の涙に弱いという男性の設定に結構ヨワヨワ君でした。それも、自分が泣かせた、これ以上泣かせない為にどうすれば良いのか。彼女の重荷を一緒に背負ってやる、そばにずっと居て助けてやる、一緒に新しい世界を作ってやると。彼はそう言うのですよ。かっこよすぎですね(笑)
主人公以外にいいカップリングがあります。
エイリークは、エルナの従兄弟で強大な魔力を持つアーサトゥアルの光の王。エルナの母ハルカトラと同じ魔力の弱いドヴェルグ族のシグルーン。
ヴァーリの野望によって、行われたエイリークの王妃選びと称された儀式で生き残った娘シグルーン。その儀式によってたった一人の姉を亡くした彼女は、エイリークに復讐を誓い、王城に乗り込んで行きますが、彼の本当の姿と心に、憎しみは哀れみに、愛へと変貌して行きます。そして、彼女は最後にはヴァーリにかけられた魔法を解くために、尽力を惜しまず彼を支え世界を救うきっかけになります。
エイリークは世界樹となるとき、彼女強く抱きしめます。このシーン、マジに泣けました。
エルナの世界は、絵柄のかわいらしさとは掛離れた戦争の悲惨さをリアルに入れてあります。一人の弱さや、誰かに支えてもらう事の大切さ。人の心の脆さや、知らないという事の幸せ。現実世界が今こんな状況だからこそ、この話しはお伽話で済まさないほうがいい部分がある気がします

聖戦記エルナサーガ (13) (GFC)

聖戦記エルナサーガ (13) (GFC)

  • 作者: 堤 抄子
  • 出版社/メーカー: エニックス
  • 発売日: 1999/06
  • メディア: コミック

タグ:堤抄子
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