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星降る砂漠で [コミック(ハーレクイン)]

星降る砂漠で (HQ comics ア 2-5)
星降る砂漠で (HQ comics ア 2-5)
藍まりと/バーバラ・マクマーン

リーザは砂漠にぽつんとたたずむ廃屋の前でジープを停めた。人けのない土地は、写真家としての彼女を魅了してやまない。
だが夢中でシャッターを切るうちに、彼女は足をくじいてしまった。悪いことに地平線には砂嵐が近づいていた。迫り来る脅威。身動きのとれないリーザ。間一髪というその時、黒い馬に乗った男性がリーザを軽々と抱きあげた! 
この美しい男性はいったい誰? 彼が何者かもわからぬまま、リーザは助かるために彼にしがみつくしかなかった・・・。

危機を偶然助けてくれたのは馬にのった王子様(シークですが)…もう、女性の夢ですね。夢。シークといえば傲慢な男尊女卑という部類である場合が多いのですが、トゥアレグは以前読んだ津谷さんがコミック化された作品を思い出させる設定です。亡くなった妻を思って女性を側に近づけないという禁欲なシーク。シークものは苦手なのですが、このお話はとても楽しくイヤミなく読めてよかったです。とにかく、ヒロインのリーザがとても可愛いです。仕事熱心で不幸な生い立ちをあっけらかんと語る明るさ。トゥアレグが彼女をまぶしいと感じるはずですよね。この2人の対比は生と死なのですから。リーザは彼に生きているという気持ちを蘇らせ、このしあわせは自分が望めば未来へと続くことを教えた天使ですねえ。かくいう彼女の中にも現実と虚構に揺れる部分があって、手に入れたくても入らない物を写真というかたちで手に入れるという彼の指摘にショックを受ける部分は、彼の写真をこっそり撮ったリーザには痛い言葉だったに違いありません。それを踏まえてラストのプロポーズを読むと、思わず泣けてしまうと思います。
藍さんのコミック、手に入れた通算??(感想を書けてないのが幾つか。これも本当は10月に買ったのに…:涙)この表紙、とても素敵で気にいっています。威厳のあるシークの雰囲気も気品ある美しさをまとうヒロインの穏やかな表情も絶品です。
最初リーザがおさなめに見えたのですが、実はこれは作戦だったのかしら?って思いました。後半どんどん心境の変化によって、同じ格好(髪型や服装)なのにリーザの表情が大人っぽくなって行きますよね。これは凄いなあと思いました。
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