好きになってもいいですか

好きになってもいいですか (フラワーコミックス)
紺野りさ

「好きになってもいいですか」
連載物。主人公なつきが入学式に遅刻して知り合った人は生徒会長の佐久間先輩だった。何かとことあるごとに関わる二人。生徒会の仕事をてつだうようになったなつきは、一度は絶対好きにならないと言ってしまったのに佐久間先輩をどんどん意識してしまう。
先輩の過去の淡い恋の噂と自分の告げられないつらい気持ちが同じだというシーンは、ちょっときましたね（笑）結構面白い印象が強い紺野さんの作品ですが、もう一極である抒情的な面がいいかんじででた作品です。

「初恋と茜雲」
都会から田舎へ引っ越したために物足りない生活を送るひとみ。同じ通学電車でであう山城君を見つけてからその景色が変わっていく。あ～この年齢にありがちな天真爛漫さがないのはなんだろうというキャラなひとみなんだけど、都会っこのおタカ差なのかもしれないなあ…。田舎をバカにしているというか、ものがそろってないと不幸みたいな感覚。その感覚がおかしいときずかされたような山城君の日常に触れて、彼女もやっと普通の女の子にもどれたのかもしれない。

「恋人のススメ」
あかりと勇介は喧嘩友達。その二人が恋に落ちた。そして嬉しハズかしお付き合いが始まったのだけど、昨日までの自分たちがきもちよかったのに、どうして恋人になった途端息苦しくなってしまうのだろう…。二人の葛藤が可愛らしい作品。いや、まじにそうですって。古い歌ですがトワエモアを思い出した私…（笑）いえ、別にその歌の年代でもないのですが「ある日突然」とかの歌詞をおもいだしてしまったです。

紺野さんの作品はゆっくりよく読むほうがいい作品です。読み捨てとかの作品ではぜったいないですね。なぜならばよく読まないと、読み落としたがために味わえる部分を少なくしてしまうということがあるからです。今回の本も、１回読んで表題作がちょっと好きじゃない印象でした。ところが、二回目読み直してめちゃめちゃ好きに印象が変わりました。流し読みはやっぱりだめですね。
今回３作目の作品のヒロインが好きで、こんなヒロインの作品を次回お待ちしています。紺野さんのヒロイン結構下向いた子が多いからなあ…。

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