公爵家の家庭教師

公爵家の家庭教師 (エメラルドコミックス)
広瀬美穂子/バーバラ・カートランド

一人娘のカシアを思うあまり、望まない結婚を押し付けようとするローランド卿。カシアは父の手を逃れ、身元を隠して公爵家の家庭教師として勤め始める。身なりの良い若い家庭教師・カシアは、主である公爵に怪しまれるが、有能なカシアは次第に公爵に信頼されていく…。

お転婆なお嬢さまカシアは父よりも年上の結婚相手を決められて家出を決行。家柄を隠していった家庭教師先の家では問題が山積。公爵は留守がちで兄の遺児サイモンは悪評高い少年だった。カシアは偽名を使いサイモンを味方にしてどんどん居心地の良い場所をサイモンと一緒に作っていった。公爵であるダーシーはカシアに不思議な魅力を感じて惹かれていく。
ヒストリカル物という印象よりもコミカルで居て気持ちのいいお話展開。なによりも公爵ダーシーが傲慢ヒーローでもなんでもなく（笑）そういうのもあってカシアとの関係がゆっくりですが着実に熟していく感じがとてもよかった。1冊にまとめるには物足りない感じも残るのですけどね…特に後半部分。
広瀬さんの作画、初めて読んだ作品の印象がいまだにあるのですが、それもヒストリカル。ゴージャスに感じる絵柄なんですよね～。ドレスといい髪型とか品が良くまとまっていてとても好感をもてるのです。心理描写とかもうまい人なので、それを思うとやっぱりもっとページをふやしてあげてほしかったですねえ…。（やはり後半部分の疾走感がもったいないのですよ。もっといろいろゆっくりと読みたかった）

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